ドメスティック・ラブ
一応アラームは七時半に鳴る様にセットはしていたんだけど。土曜日だし特に早起きする必要もないので、実は二度寝してもいいかもなんて思っていたりもした。
「まっちゃん、いつ帰って来たの」
昨夜、私は会社の宴会だった。と言っても十一時過ぎ頃には自宅に帰って来ていたはずだ。ただお酒の酔いと一週間の疲れで、シャワーを浴びて即ベッドに入りまだ帰宅していなかったまっちゃんを待てずに寝付いてしまった。なので彼がいつ帰って来たのか全く記憶にない。
「俺は十二時半くらいだったかな」
私が寝てからそこまで時間の開きはない。なのに気づかなかった辺り、よっぽど深く眠っていたんだろう。
「俺が帰って来た時、千晶めっちゃイビキかいて寝てたぞ」
「えっ嘘!!」
いやお酒飲んでた訳だし、生理現象だから絶対ないなんて言い切れないけど。
でもさすがにそれはないと思いたい。恥ずかし過ぎる。
「うん、嘘」
「もうっ」
私が投げた枕をまっちゃんが笑いながら片手で受け止める。
「何か寝言みたいなのゴニョゴニョ言ってたけど何言ってるかまでは分からなかったな。よく寝てたよ」