キミの瞳に






「あの……あのですね…」






本人目の前にするとこんなに言いにくいなんて……!!






クスクスと笑いだす朝木君。




ごめんなさい…言うの遅いですね……。





「なんか言いづらいことなのかな?

ゆっくりでいいから春が言えるの待つよ」





そう言って朝木君は私の左手を握ってくれる。





あぁ……




なんで朝木君はこんなに優しいんだろう…。





本当はこんなこと聞きたくないのに…





聞かなきゃずっとモヤモヤしちゃうんだろうけど…






聞かなくてもいいのかな……。






そう思った時に朝木君の見たことのない表情が思い浮かぶ。







………やっぱり…聞かなきゃダメだよね…。











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