10年愛してくれた君へ【続編】※おまけ更新中

春人のその手がそっと私の下腹部に触れる。

「昨日、大丈夫だった?」

その言葉に顔が紅潮する。
それを悟られたくなく、布団を頭まで被った。

「う、うん。大丈夫…」

昨日の春人は結構強引で、激しかった。
いつもは壊れ物を扱うかのように優しく触れてくれるが、私は何度も何度も意識を飛ばされた。

だから、痛めていないか心配してくれているのだろう。


「ごめんな、歯止め効かなくなっていて…」

横になりながら、春人の大きな身体が私を包み込む。
それだけで、不思議と力がすっと抜けていく。


「赤ちゃん、来てくれるといいね」

「…そうだな」

< 82 / 83 >

この作品をシェア

pagetop