大切なもの【完結】
「うるせーお前のせいで喧嘩になるとこだった」


「え?翔、まさか彩香に…」



桜苗が翔を睨みつける。



「ばっ!なんもしてねぇよ!おい、郁人変なこと言うなよ!」


「なぁにー?朝っぱらから騒いで」



くすくす笑いながら彩香がやってくる。



「彩香、おはよ」



俺は彩香の手をぎゅっと握る。



「え!珍しい!郁人が人前で手を繋ぐなんて!」



うるさいうるさい翼も走ってやってきた。


いつの間にかいつもの仲良しグループでの登校になる俺ら。


いままで以上に彩香が大切になっちゃったから。
人前でだって触れていたいって思ってしまう。



「どうしたの?郁人」


「ん?」


「手。珍しいじゃん」



俺と繋がれた手を見せてくる。



「繋ぎたくなったの。嫌なら離す?」



意地悪気味に言えば



「いやじゃないもん!」


って頬を赤らめる。


かわいいくて愛おしい。
全てが大切な人。


大切な仲良しグループのみんな
大切な彼女

そして、大切な友達。
俺は昨日、悠貴がやっぱり大切だって実感してた。


大切なものはすべて、俺がきちんと大切にしたい。


-Fin-

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