大切なもの【完結】

見えなかった思い─Ayaka

「彩香!頑張れよ!」


自分の種目に行こうとしたら、翔に上から呼び止められた。


「ありがと!あとで翔の応援いくね」


翔に手を振る。


今日は、球技大会。
あたしはドッヂボールにでるんだ。


「彩香逃げれるのー?」


なんて香は聞いてくる。


「当たり前でしょ!」


香の頭を叩く。


「頑張ってねー」

「香はなんだっけ?」

「バスケ!」


ドリブルのふりをして答える香。


「検討を祈る」


なんてお互い言い合って別れた。


球技大会なんて得意じゃなさすぎるけど。
でも学校行事だから仕方ない。


郁人は翔と一緒にサッカーだもんね。
みたいなぁー。


香のことがあったけど、
あたしたちは変わらず仲良しだった。


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