ラブリー
Lovely3*告白を断った理由
小宮課長に手を引かれるままついたところは、高層ビルの中にあるバーだった。

わたしはオレンジブロッサム、小宮課長はギムレットを頼むと静かに飲んだ。

――なずなは僕のものだから

先ほどの小宮課長の宣言が頭の中でリピートされた。

もの扱いされたその意味がわからない。

それ以前に、わたしは彼の告白に返事をした覚えもないんですけど。

「なずな」

小宮課長に名前を呼ばれたので、わたしは彼の方に視線を向けた。

大きな窓から見える夜景をバックにしている小宮課長のその姿は、まるでSF映画の主人公のようだとわたしは思った。

「な、何ですか…」

わたしは返事をした。

小宮課長はわたしを見つめると、
「君が小学生の時にした告白、まだ覚えてる?」
と、聞いてきた。
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