永遠に覚めることのない夢
私はぶつかった相手に謝るため、顔を上げた。

そこにあった顔は、まさしく、私が探し、求むる者……………

「……………………」

2人とも、黙ったままだ。
私はまじまじと相手の顔を見つめる。
相手はその視線から逃れようとする。

「あ、ごめんなさい。急いでいて。お怪我はございませんか?」

慌てて謝った。
こんなに間が開くなんて、私ってば、なんて失礼な。

ぶつかった彼は、ぺこりと頭を下げて、走り去った。
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