夏の大三角形

「やばっ…そろそろ行かなきゃ!じゃあね!」

慌てて立ち上がり瑠花の部屋を出ようとした時、



「ちょっと待って!そのカッコで行くの?」

Tシャツにデニムの短パン。夏はたいていこんな感じ。


「うん。そうだけど?」


「はぁ…桜…ちょっと…」


「うわっ!」

いきなり掴まれてドレッサーの、前に座らされたと思ったら…

ポニーテールはほどかれて、凄い編み込みの髪型に…なんかメイクみたいなんし始めるし…!

「瑠花!なになに?」


「いーから!で、この浴衣着るの!」

瑠花のすごい気迫に大人しく返事をするしかなかった。

「はい…。」
< 29 / 34 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop