走馬灯
追憶
“まあ女の子みたいにかわいらしいわね。ゆうじくんは。”

いつも言われてたっけ。


“ゆうじ、ゆうじはママの自慢の息子よ。”

ママ、ママだってボクの自慢のママさ。

一度も怒られたこともなかったし、

ママはいつも優しかった。


ボクはいつもママから離れることがなかった。

いつもくっついていた。


そしていなくなるとその存在を探しまわり、

みつけるとホッとしていた。


< 4 / 203 >

この作品をシェア

pagetop