おはよう、きみが好きです


そして、《難波 八雲》の文字。

それを見た瞬間、ほとんど無意識に通話ボタンを押していた。


「もしもし!!」


『よう……良かった、まだ起きてたんだな』



まだ起きてたんだなって……。

不意に壁にかけられた時計を見上げると、時計の針は夜の11時を指していた。


「嘘っ!!もう、11時なの!?」


『うおっ、急に叫ぶなよ!なに、何でそんな驚いてんの?』



いけない、電話当てたまま叫んじゃった。

だって、叫びたくなるほど怖かったんだもん。



「ご、ごめん……いやさ、ゾンビがすぐそこまで来てまして」


『は?ゾンビ……ってあぁ!プッ、泪もハマったんだろ!あれ、やったらオールでクリアしたくなんねぇ?』



あ、それはなんか分かるかも!

怖いんだけど、死ぬと悔しいっていうか!

しかも、命中率とか前より良くなってると地味に嬉しかったりするんだよね。

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