ソウル・メイト
バイバイ
「ママぁ!」
「千鶴っ!」
「千鶴ちゃん。ママはまだ腹が痛いから、あんまりギューッと抱いたらあかん」
「ママ、おなかいたいの?」
「少しだけ。でも千鶴の顔見たら、ママはすぐ元気になれるよ」

私は、娘を安心させるように微笑むと、千鶴の隣に立つ安藤先生に視線を移した。

「先生。この度は本当にお世話になりました。まだお宅のお掃除も全然終わらせてないのに、千鶴の面倒を見ていただいて。何とお礼を言ったらいいのか・・・」
「そんなんええって。困った時にはお互い様言うやろ?それに、俺の方こそ申し訳ない」
「え?どうして・・」
「うちは小さな診療所やから、手術(オペ)や詳しい検査ができるような設備がない。もし、うちが入院諾やったら、八千代さんはうちに泊まってもらうことができるのになぁと思うて。でも医者は俺一人だけやからなぁ。そこまで規模を拡大するわけにもいかんし」
「あぁ・・・」

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