ソウル・メイト
斉木さんが、ごみを捨てながら掃除機をかけてくれている間、私はお風呂場へ行き、1度目の洗濯を、ため息をつきながらスタートさせた。
まだ新品同様に見える洗濯乾燥機まで持っていながら、なぜ洗濯物をため込むんだろう。

「どうしたの?」
「あぁ・・なんで洗濯物をため込むのかなと思って。ただ機械の中に放り込んで、洗剤と柔軟剤を入れて、スタートボタンを押せばいいだけなのに」
「面倒くさいからよ」
「えぇ!?そんな・・・洗剤を入れて、ボタンを押すだけなのに?」と驚き顔で聞く私に、斉木さんは、真顔でうなずいた。

「そうよ。食器だって、洗うのが面倒くさいから洗わない。洗わないから、新しいお皿を買う。そして洗ってないお皿が増えると、今度はそこから抜き出して、適当に水で洗って使う。それも面倒くさくなったら、次は使い捨てのお皿を買ったり、インスタント食品に走る」
「それらを捨てるのも面倒くさいから、その辺に置くようになる」

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