ソウル・メイト
「そうですかぁ。俺、つき指以来、まともに料理できなかったんですよ。ホンマ、仕事もままならんし。乙部さんにも余分に手伝ってもらってるしなぁ。たった指1本でもマジで侮れんわ」
「あぁ分かります。私も、もし手を怪我したら仕事ができなくなるし。指だったら尚更だから。じゃあこれ・・持てますか?」
「大丈夫。いけるいける。けど、こんなぎょうさんもらってもいいんですか?」
「あ、はい。別に今晩全部召し上がってもらわなくても、冷蔵保存できますから」
「ママがつくるおりょうりね、とってもおいしいよ!」

私の隣でおとなしくしていた千鶴の発言を聞いて、安藤先生は千鶴の方を向くと、千鶴の目線に合わせて少し屈んだ。

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