マ王の花嫁 
16
「・・・これ以上、おまえの故国についてあれこれ言う必要はないな。非礼を詫びる、マイ・クイーン」
「え?いえっ!いいんです、そんな・・・ところであの、稲というのは、どんな作物なのでしょうか」
「穀物の一種でございまして、主食としていただく家庭が多いんでございます、王妃様」
「あぁなるほど。つまり、小麦のような存在なのですね。収穫期はいつですか?」
「私どもの土地では、9月の終わりごろがピークでございます」

ウィンチェスター卿の答えに頷きながら、「そこに植えているのは稲だけですか?」と私は聞いた。

「はい」
「1万㎡に稲だけって。なんか・・・もったいない」
「・・・は?」

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