マ王の花嫁 
40 (最終話)
「・・・突然いなくなったから心配で、毎日小屋へ行ってたの。そうしたらある日、シーザーがいたの。でも中には誰もいないし。それでここに連れてきたけど、シーザーは毎日、日の出と共にどこかへ行って、日が暮れる頃にここに帰ってきて」
「そうだったの・・・」

シーザーはきっと、毎日王宮へ行っていたに違いない。
フィリップの元へ行くため。
そして、私を探すために。

私の膝で丸まっているシーザーを労わるように撫でると、キューンと鳴いて喜んでくれた。

< 384 / 400 >

この作品をシェア

pagetop