見上げた空は広かった
結局ハナはレオの買い物について行き二人は大量のアルコールをなぜだか俺の部屋に持って着た。

「なんで箱買いしてんの?」俺は呆れたように二人に声をかける。
「こっちの方が安いじゃん」とレオ得意の満面の笑みで答える。
「コロナは二人で飲むからいいとしてギネスは箱じゃなくてよかっただろ」
俺はハナの方を見る。
「私も箱じゃなくて言いって言ったのにレオがせっかくなら箱にしようって聞かないから」
「怒んなよアルベルト」とレオは得意の笑顔で調子に乗りながらいう。

二人は半分無許可で俺の冷蔵庫にビールを詰め始めた。

「そういえばフランス語どうだった?」
ハナはテトリスをするように俺の冷蔵庫に隙間なくビールを詰めながら聞く。
「うん、別に」
「別にってなんだよ。てかお前フランス語喋れるのかよ」
とレオはハナを手伝うこともせずに勝手に俺のベットに横になりながらケータイをいじっている。
「バカにすんなよ。お前とは違う」
「違うってなんだよ。俺だってフランス語くらい話すから」
「へー意外だね」ハナは冷蔵庫の中の隙間の微調整をしている。

「てか今度旅行行かない?」レオが唐突に言い始めた。
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