大事な人











ガチャ……

雄輝母「雄輝、少し休んでいったら?」






雄輝「あぁ、でも陽菜ちゃんが心配だから…」





雄輝母「そう、だったら朝ごはん用意したから食べていきなさい。食べないのは体に毒よ。」





雄輝「サンキュ、ちょっと部屋で支度してくる。」










雄輝「じゃあ、行ってきます。」






雄輝母「いってらっしゃい、お父さんによろしくね。」





雄輝「あぁ、いってきます。」








10:30
『病院』


陽菜ちゃん起きたかな…
ってか、俺が急にいてもびっくりするだけだよな…笑

俺、なんでこんなことしてんだろ…



看護師「あれ?伊戸川君??」

あ、親父に勉強教えてもらってるときに仲良くなった看護師さんだ。



雄輝「あ、おはようございます。」





看護師「今日はどうしたの?」





雄輝「同じ学校の子が入院してて、お見舞いです。」




看護師「そっか~、また暇なときは遊びにおいでよ!」





雄輝「ありがとうございます笑」




……コンコン……

返事はないか…




雄輝「失礼します……」





陽菜「スースー………」



まだ、寝てるか……




コンコン……


???「失礼します。」




雄輝「はい、あ、親父。」





雄輝父「雄輝か、お前一度家に帰ったのか?」





雄輝「うん、朝飯食べて、シャワー浴びてきた。」





雄輝父「そうか、母さん心配してただろ。」





雄輝「あぁ、親父におにぎりもってけって言われたよ。これ。」



ガサガサ………



雄輝父「おぉ、ありがとう。まだ朝飯食べてなかったんだよ笑」





雄輝「そっか…そういえば、なんか用事があったんじゃないの?」





雄輝父「そうそう、陽菜ちゃんの様子を見にきた。もう目を覚ましてもいい頃だと思うんだけど……」




雄輝「そっか…検査結果はどうなの?」





雄輝父「んー、あんまりだな……ヘモグロビンが減少してて、結構ひどい貧血になってる。」

貧血もひどいのか…それに加えて喘息の発作もあるなんて……



雄輝「そっか……」





雄輝父「喘息の数値も前回の診察からだいぶ悪くなってるしな…薬も
変えてみようかと思ってるんだ…」






雄輝「じゃあ、まだまだ学校には来れそうにないよな…」





雄輝父「あぁ、しばらくはな。陽菜ちゃんにはかわいそうだけど…」





雄輝「俺、暇なときは病室来てもいい?」





雄輝父「あぁ、お前今までも暇な時来てるだろ笑 ただし陽菜ちゃんに迷惑はかけるなよ。」





雄輝「まぁな笑 わかってるよ。」






雄輝父「陽菜ちゃんが起きたら呼んでくれ。」






雄輝「あぁ、わかった。」




……ガラガラ……


30分ほど病室で勉強をしてると……


???「ん………ゴホッ……」


え?


陽菜「あの……」





雄輝「あっ、ごめんね。俺同じ学校の伊戸川です。学校で倒れてるのを見てここに運んでもらったんだ。いきなりごめんね…」




陽菜「あっ…そうなんですか…迷惑掛けてしまってごめんなさい……」




雄輝「大丈夫だよ、俺よくここの病院来てるし。陽菜ちゃんの主治医俺の親父なんだよね笑」



陽菜「そんなんですか…伊戸川先生がお父さんなんだ……」




雄輝「俺のほうこそごめんね。いきなり病室に知らないやつがいてびっくりしたでしょ…」




陽菜「先輩のこと学校で見かけたことありますから…笑ちょっとびっくりしましたけど…笑」




雄輝「そっか笑それならよかったよ。今看護師さん呼んでくるからちょっと待っててな。」




陽菜「ありがとうございます。」



ガラガラ……


雄輝「すみません。松澤さんが目を覚ましたんですけど…。」




看護師「あら、雄輝君。わかったわ。すぐに病室見に行くわ。ありがとね。」




雄輝「ありがとうございます。お願いします。」




ガラガラ……


雄輝「今来てくれるって。」




陽菜「ありがとうございます。」




雄輝「どういたしまして。それと、敬語じゃなくて全然いいよ笑 
俺、後輩たちとあんまりしゃべらないからなんか敬語だと変な感じする笑」



陽菜「分かり……分かった笑」




雄輝「うん笑」



コンコン……

雄輝父・看護師「失礼します。」


雄輝父「陽菜ちゃん、気分はどう?」



陽菜「あ、はい。ちょっと咳が出るけどだいぶいいです。」




雄輝父「そうか、しばらくは酸素吸入して、2,3日は安静にしててね。あとで点滴も追加しておくからさ。」




陽菜「はい。」




雄輝父「陽菜ちゃん、息子が迷惑かけなかったかね?」




陽菜「大丈夫ですよ笑 学校の先輩だって知ってましたし。」




雄輝父「そうか。雄輝、陽菜ちゃんに迷惑掛からないようにしろよ。」




雄輝「あぁ。」



雄輝父「じゃあ陽菜ちゃん、またあとで様子見に来るね。」



陽菜「ありがとうございました。」





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