センパイのカノジョにしてください


『神崎さ、明日ヒマだろ?』

「『ヒマだろ』て!決めつけてるし~」

『どうせ入学する前の春休みってそんなすぐに忙しいワケなくない?な?』

「確かに」

卒業してすぐは友達との約束も何回かあったけど、正直入学式までヒマなんだよな~。

『だろ?』

「ですね」

『だから、約束決行すんぞ』

「え!?ホントですか!?」

『なにもしかして社交辞令か?うっわー、神崎、そんなコだったんだ』

「ち、違います!違いますよぉ!!私のほうこそ、私を励ますためにああやって言ってくれたのかと思ってました」

『よし、じゃあ成立。明日メシ行くぞ、もちろんオレのおごりな』

「ホントーにいんですか?」

『オトコに二言はない!てか、神崎がイヤなら別にいんだけど?』

「ヤなワケないですよ!ありがとうございますっ!!」

『オレかっこいいだろ』

「はいっ!」

『惚れんなよ』

ひょええええ!!
これ以上、どう惚れろと?


『バカ黙んじゃねえよ、恥ずかしいだろ』

オロオロオロオロ返事に困ってたら、圭太センパイのテレたような声がする。

「す、すみませんっ!!」

『わかればよろしっ』

「は~い」

『じゃあお子ちゃまは寝なさい』

「お子ちゃまじゃありません!」

『プハッ』

「フフフフフ」

『じゃな~』

それっきり圭太センパイの声は聞こえなくなった。


うわああああん!
圭太センパイとず~~~~っとおハナシしたかったよぉ!!

てか!!
明日、どんなカッコーしていこう!?

どうしよう!!


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