友 ~雲外に蒼天あり~
人並み
見覚えのある天井…


ここは…




「おはようさん」

 

山崎さんがにこにこ笑っている


私は、目をそらした


「副長らに報告してくるわ
そこの着物に着替えや」


私は、殺そうと思っていた宮部を逃がした

そのせいで

仲間が斬られた…




「入るぞ」




着替えが終わると



近藤さんと山南さんと土方さんが来た



私は、顔を上げられなかった


「おいで」


近藤さんが手を広げていた

私は、首を横に振る


「回りくどいことは、好きじゃねぇ
倖、宮部を逃がしたのか?」


私は、頷く


「店の前で口づけをするような仲だとか?」


どう返事をしていいかわからなかった


「土方君、そんな責め立てない!
私は、倖という子は私達の為に
宮部を引き付けて情報を得てくれていた
と、読んでいる」

頷いた


「馬鹿野郎!!!」


土方さんは、私の両手を抑えて
壁に押し付けた


「離して…」


「お前なら逃げることが出来たはずだ!!
なんで逃げなかった!!!」


土方さんが… 怖い…



「歳!やめろ!怖がってるじゃないか!」

「近藤さんは、あめえんだ!
ちゃんと教えてやらなきゃコイツは
また同じ過ちをする!!」

「だとしても、こんな乱暴はいけない!!」


2人が… 仲違いして…



「ごめんなさい… ひゅっ ふぅっ 」


「土方君 山崎君を呼んで!
倖 落ち着きなさい!大丈夫ですよ!」 


「は は ふ ひゅっ」



息が… 出来ない…





近藤さんの心臓の音を聞きながら

私は、また意識が薄れていく












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