友 ~雲外に蒼天あり~




僕は、遠い昔の事を思い出した





入ったばかりの試衛館に馴染めず

僕は、いつも1人ぼっち




「よう!総司!!
また、背が伸びたか?」



土方さんは、試衛館に来る度
僕の背が伸びたと言い


僕の頭を撫でた



土方さんに頭を撫でられると

俯いていた僕は
自然と土方さんを見上げる


「ほら!土産だ!」


僕にだけ、団子をくれる


僕の甘味好きは、土方さんに仕込まれた



「皆には、内緒な!?」

「美味しいです!ありがとうございます!」

「ん!そりゃよかった!」












倖を見送り、俯いていた僕の頭を

土方さんがわしわしと撫でた



遠い昔を思い出し

懐かしい気持ちと

友との別れを寂しく想う気持ち



「火の手が上がった…消すぞ!」


「はい」


「事が治まれば、会津公に拝謁する
お前も連れて行く!」


僕は、土方さんを見上げた



「はい!!!」




何度、助けて貰ったのか


土方さんの言葉に

いつも上を向く






倖に竹とんぼ渡さなきゃ!!!









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