モテ男の桐谷くんと地獄の罰ゲーム
俺には"彼氏"と言ってくれた事は無くて
アイツの事はしっかり、"彼氏"と呼ぶ相沢。
由弦が羨ましくて。
ただただ羨ましくて。
ずっと俺が聞きたかった言葉を、アイツにはサラッと言う。
凄い幸せそうな顔をしてお会計をする相沢をただ、ジッと黙って見つめる事しかできなかった。
声をかけるなんてできない。
だって相沢は今までになく幸せそうで。
そこに入っていく勇気なんて、俺にはない。
相沢が幸せならもういいや。
なんて、不思議と思ってしまうほど。
アイツは、ちゃんと相沢を幸せにしてくれる。