好きになった彼は幽霊でした。

迷惑かけたくないんだけど隠し通せないよね。
でも、幽霊なんて…絶対変に思われる。
きっと夏菜ちゃんも離れていっちゃう。


「でも、夏菜ちゃんに迷惑かけちゃうし…。」


「何言ってるの?私、迷惑だなんて思わないよ!むしろ、ちゃんと相談して欲しいよ。だって私達、友達でしょ?」


友達……?夏菜ちゃんは私の事、友達だと思ってくれてるんだ。それなのに私は……。


「分かった…ちゃんと話すね。」


嫌われたとしても、ちゃんと話そう。
いつまでも怖がってちゃダメなんだ。


夏菜ちゃんは同じ中学で噂も知ってるのに、こうやって仲良くしてくれてるんだもん。
信じてくれてるんだから、私も信じなきゃ。


「うん、雪姫ちゃんの話聞かせて?」


「あのね…私が毎日図書室に行ってるのは、実はある人に会うためで…。」


「うんうん、それで?」


夏菜ちゃんは相槌を打ちながら、真剣に聞いてくれる。

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