時を超えて君想ふ

恐怖の対象

土方歳三は何も話さないから、
土方歳三を観察してみる

うむ、土方歳三は男前だ

サラサラロングヘアーを後ろで無造作に括り、
1房が顔にかかって色っぽい

意志の強そうな瞳に、真一文字に結ばれた口

角張った手は男らしく大きい

そして、…

「何見てンだ?」

『土方歳三を見てます』

「……土方でいい、てめェ、名は何だ」

『結城愛です』

「チカ、おめェはどうし
「すいやせん、遅れましたぁ」

スッパーンと障子の戸を開けて、
沖田総司と髭面で強面のおっさんが入ってきた

「あ゛あ?」

「こら、トシ
そんな声出さない!
ヒビ割れちゃうぞ?」

「そして、全身粉砕して還れ」

「すいやせん、近藤さん
意味が分かんないです
総司は黙れ」

「こらこら、2人とも
客人がどっか行ってるよ?ね?」

『いや、ね?っと言われても……
ボクはドコにも行ってないです』

近藤さんは多分、近藤勇(コンドウ イサミ)
壬生浪士組後の新撰組の局長

髭面で強面だから怖そうな人かと思ったが、
容姿とは裏腹にユニークな人みたいだ

「近藤さん、お願いですから静かにしてて下さい話がややこしくなりますから」

「はーい」

ニコニコした近藤局長にイメージ崩壊した
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