取り戻したい・・愛

✫✫蓮



頭が、神頭組長を庇って
撃たれたが、生死にかかわらなくて
本当によかった。

騒然とする中、陽翔さんは、
冷静に毅然とした態度で
神頭の組長にも
回りの組員にも指示をだしていた。
頭が、見込んだだけある。

だけど、かなり心配したんだろう。
手の平は、かなりの力で
握りしめていたから血が滲んでいた。


陽翔さんは、
表情を中々出さないお方だが
頭を大切にしてくれて
尊敬しているのが
良くわかる。


そんな陽翔さんを頭も
絶大な信頼をしていた。

それに、頭の回転が早く
瞬時に、全てを理解し判断する力をもっている
だから、神頭組長を頭が
庇ったのかも、わかっているはず。

余程でなければ、頭みずからが
楯になるなんて事はない。

そんな頭の側にいた俺が、
頭を助けられなかったとは・・・情けない。

頭が、やっと目を覚まして
ホッとした、束の間
陽翔さんが、彼女を紹介してきた。

その彼女を見た・・瞬間・・
ぎょっとした。

まるで、当時の史華さんが
立っているようで・・・

声を出すことが
出来なかった。

その上、養護施設で
育った・・・と。
頭をみると
調べろ!と目で指示。
若と海愛さんに断りをいれて
調べにでた。
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