隣の席の瀧くん



その日の帰り、あたしは悠人くんと一緒に帰っています。




「花の発想笑える。

休憩所って……っ、いくらなんでもそれはヒドイ…ははは」




まーだ、ツボってやがる。




「そんなにツボ?

そんなに笑われるとだんだんムカついてくるんですけどー?」


「はー、ごめんなさい。花はいつも予想を遥かに超えるので」




ムカつくっていうより、可愛すぎてムカつく。



「悠人くん、今日うち来る?」


「え?」


「あ、や…お母さんも喜ぶと思うし、見たい映画があってさ、一緒に見ない?どうかな?」



嘘。

もうすぐうちん家に着くこと分かってて、まだ一緒にいたくて誘った。




「じゃあ、お邪魔します」


「うん。どうぞ」








< 271 / 299 >

この作品をシェア

pagetop