苦い蜂蜜
安藤伽耶
ーどうして、伽耶だけ助かったの?

祖母に言われたあの言葉を私は一生忘れない。

父と母と旅行に行った帰り、父と母は交通事故で亡くなった。なぜか私は生き残ってしまったのだ。

私のような境遇の子達が育つ施設に中学二年生になって入った。私の他には小学生ばかりで、ちっとも味方なんていなかった。

心に闇を抱えた私は高校生になって、孤立していじめを受けるようになった。

何度も死のうって思った。

どうしてあなたが生きてるの?その言葉を思い出して。

その度に担任だった先生が私を引き止めた。先生は私の世界に何度も介入してきた。

もっと、踏み込んでくれたら私はもっと素直になれたのかな?

先生は私を好きだと言った。卒業したら俺が守るからって、でも、私はその言葉が信用できなかった。先生を傷つけたくなかった。

しばらくして、先生が私と付き合っているという噂が学校中に流れた。

ほらね、やっぱり。私と関わると誰もいいことないんだよ。きっと。

私は再びみんなの悪者になった。

私の壁はいっそう厚くなって、私を支配する。



先生、この深い闇から私を救い出して、、



なんて、言うわけねーよバーカ。
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