苦い蜂蜜
昨日、私はその日記をなくした。

誕生日なのに、人数の埋め合わせのために参加した合コンで、酔っ払って挙げ句の果てに自分の部屋の玄関で突っ伏して寝ていた。

朝起きて、顔を洗って、思い出したくない昨日の記憶を嫌々辿っているうちに、カバンの中にあの手帳がないのに気づいた。

うそ。いやだ。

息が苦しくなる。

必死にビニール袋を口に当てて深呼吸する。

死んじゃダメ。きっと、見つかるから。

自分で、自分を励ましてた。やっと私は気づいたのだ。私は最初から一人ぼっちだ。ってことに。

それから私はずっと仕事をサボって手帳を探していた。
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