俺を好きになってよ。
クラスに戻るなり、案の定、よっしーに泣いたことがバレてしまった。
無理しすぎだ、馬鹿。なんて言葉の割にちゃっかり頭ポンポンしてくれて。
優しすぎるだろ〜!!!
また、泣きそうだよ!!
南はというと、廊下で御守先輩と話していた。
私には関係ないし。
そのまま席につき、私は机に伏せた。
「…ねぇ、由くん。本当に佐野くんはあの先輩と付き合ってるの…?」
「…らしいな。でも、一方的に見えるのは俺だけかな…」
「まいも思った。……だって佐野くん、目笑ってねぇもん」
「だよな、これはなんかあるな。……俺は凛月を襲ったこと許してねぇからな…」
「アタシもだよ」
ていう、麻衣子とよっしーが話していることが私の耳には入ってこなかった。