迷える女に救いの手を
「そっかぁ。祐也から言ったのね。」
なんとなく振った方の祐也が悲しそうに言うから頭をポンっと撫でてあげたくなるが、今は飲み会の一場面。
10人席の賑やかな居酒屋の角に場所を陣取っていたが、祐也が私の前に座ってきたって言うことはこの話を聞いて欲しかったんだなと察する。
「うん。でもよくわかんないんだ。」
なんとなく言いたい事はわかるけど、なんて声をかければいいのかも分からない。