24歳、恋愛処女
第七章
迎えに行くって云われて、そわそわしながら待つ。

……服、これでいいのかな?

どこに行くのか聞いたんだけど、
「当日のお楽しみ」
って教えてもらえなくて。

いつもは会社帰りだし、そんなに意識してなかったけど、今日は気にしてしまう。
新しく買うことも考えたけど、それはなんだか浮かれてるみたいで嫌で。
とりあえず、普段着てるダッフルコートとスニーカーはやめておいた。
子供っぽくて大人な真人さんに釣り合わない気がするから。

「おはよう、彩夏」

「おはようございます」

真人さんが助手席のドアを開けてくれるから、そこに座る。
すぐに車を出した真人さんはいつも通りに見えるけど。

――約束を破った罰は受けてもらうからね。

初めてのデートは今日、真人さんとだと云われてたのに、それより先に理央としてしまった罰。
たぶん、その罰を受けるのは今日なんだけど、いったいなにをするんだろう?

「もしかして、怯えてる?」
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