24歳、恋愛処女
第八章
月曜日はジムの日だけど行かなかった。
理央と、顔を合わせづらいから。
火曜日も水曜日も。

木曜日は前から約束してたとおり、デート。

前と一緒で二階のカフェで待っててって云われて待っていると、携帯が震えた。
見ると、前回と同じで駐車場に降りてきてってことだった。
はぁっ、小さくため息をついてカフェラテの残りを飲み干し、重い腰を上げる。
エレベーターで降りると、理央が待っていた。

「遅い」

「……ごめん」

にかっと嬉しそうに笑う理央に胸がずきんと痛んだ。

 
助手席に乗ってシートベルトを締めると、理央は車を出した。
アップテンポな音楽に合わせるように早い心臓の鼓動。

「今週に入ってずっと、来なかったな」

「……残業、で」

嘘です、ただ怖かったから。
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