《完結》アーサ王子の君影草 中巻 ~幻夢の中に消えた白き花~
身体中が敏感になってしまったのか、ライアに触れられた所が熱をもつ。これ以上強く抱き締められたらその熱に浮かされてのぼせてしまいそうで、スズランは小さく抵抗した。
「っ…はなしてったら!!」
「駄目…」
ライアが何を考えているのか、一体何をしたいのか全く分からない。
秘めている想いが溢れ出しそうで、腕の中でいやいやと頭を振る。しかしどうもがいてもこの腕の中から抜け出す事は出来なかった。
(どうして? なんでこんなことするの?)
もう何が何だか分からなくなる。
「ライアのいじわるっ…」
端正な顔立。その中でも一等美しい彼の瞳を精一杯下から睨みつける。またすぐ溢れそうな涙を必死に堪えながら。するとライアはまた少し苦しそうに眉根を寄せて瞳を細めた。
何故そんな顔をするのだろう。こちらが悪い事をした様な気分になってしまう。
それはやはり突然だった───。
「っん…!」
強引に唇をさらわれる。
二度目の口づけ。
まるで甘味を味わうかの様に優しく、何度も唇を絡め取られて息も絶え絶えになった。
「……ふぅ…、っん…」
苦しくて空気を欲してもうまく呼吸できない。どうすれば唇を離してくれるのだろうか。
「っ…はなしてったら!!」
「駄目…」
ライアが何を考えているのか、一体何をしたいのか全く分からない。
秘めている想いが溢れ出しそうで、腕の中でいやいやと頭を振る。しかしどうもがいてもこの腕の中から抜け出す事は出来なかった。
(どうして? なんでこんなことするの?)
もう何が何だか分からなくなる。
「ライアのいじわるっ…」
端正な顔立。その中でも一等美しい彼の瞳を精一杯下から睨みつける。またすぐ溢れそうな涙を必死に堪えながら。するとライアはまた少し苦しそうに眉根を寄せて瞳を細めた。
何故そんな顔をするのだろう。こちらが悪い事をした様な気分になってしまう。
それはやはり突然だった───。
「っん…!」
強引に唇をさらわれる。
二度目の口づけ。
まるで甘味を味わうかの様に優しく、何度も唇を絡め取られて息も絶え絶えになった。
「……ふぅ…、っん…」
苦しくて空気を欲してもうまく呼吸できない。どうすれば唇を離してくれるのだろうか。