そのキスで、覚えさせて







誰からも歓迎されないあたしの恋。

だけど、遥希とは別れたくない。

あたしの頭は無限ループを繰り返すばかりだった。





幸いにも遥希のマンションはすぐそこに見えていて。

海沿いの暗い道を暗い気分で歩いた。

そして、ようやく慣れてきた豪華なエントランスをくぐり、最上階の遥希の家に戻る。





多忙な遥希はやっぱり帰っていないようで。

広い部屋にただ一人佇んでいると、やたら寂しくなった。

そうやって一人で夜を明かし……

次の日を迎える。

いつも通りの何の変哲もない次の日を。



< 64 / 377 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop