【完】天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?



 言われて私はやっとカバンを置く。



 教室に入ってきたらこれだもの。落ち着く暇もなかった。



 ため息と同時に座ってみたら、長い髪が机にかかって邪魔なことに気づく。
 すぐに手首に付けていたシュシュを使って髪を纏める。



 ポニーテールにしたら、やっといつも通りの自分になれた気がする。




「朝、髪をセットする時間もなかったの?」


「うん、ちょっと落ち込んだまま寝て。起きたら朝ごはんも食べられないほどに遅起きしちゃってさ。最悪」




 雪乃がぽんぽんと頭を撫でてくれる。優しさが痛い。


< 20 / 327 >

この作品をシェア

pagetop