【完】天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?


 隣に座る疾風さんは恥ずかしそうに、横を向いたまま動かない。
 思った以上に純粋な人だ。




「もう失敗しないと誓った私ですが、調子に乗りすぎてまたやってしまいました。先程言っていた天使くんに対して言いました。


 自分の理想や考えを押しつけて、トラウマを克服して欲しいと伝えたんです。


 間違った言葉を伝えました。


 トラウマなんて簡単に克服出来るものではありません。周りから言われたって、無理なものは無理なんです。今振り返っても、酷いことをしたなぁと反省する毎日です」




 もしかして、それを伝えるために僕に接触しようとしてくれていたんだろうか?



 だとしたら。
 謝る機会すら無視して、聞かないことにして、夏海先輩の全てを拒否し続けていたことになる。



 僕の方が酷いことをしているじゃないか!

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