【完】天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?
その時だ。
「……いた!」
私は彼の姿を見つける。1番奥の教室から出てきたってことは、1組。よし、覚えた。
1年1組、遠野春真くん。
春真くんが教室から出てきたことで、辺りがザワつく。
緊張するほどに可愛いのですが、私は何から話せばいいの。
違う。春真くんと話がしたいんじゃなくて、今日の目的は……。
近づいてきた彼に、私が出来うる1番の笑顔を向けた。
「春真く――」
けれど、彼は無視して通り過ぎる。バッチリ私と目が合っていたのに、ふいっと顔を背けていた。
「え……」