禁断の契約論
エピローグ


「朱花音…!」


「お姉ちゃん…??どうして…?!」



「良かった。もういつまで寝てるのよ…学校行く時間でしょ?」



「学校って私寮生活なのに…」


お姉ちゃんはきょとんとして私に言う。


「朱花音…熱でもあるの…??」


「え?」



「元々、朱花音は普通の中学生でしょ…。」




「でも!美希学園ってところに…」



「美希…?聞いたことない学校だけど…。」



「うそ…」



「早く学校行くよ〜」



「うん…」



学校につくとクラスメイト達が集まっていた。



そこには、友乃。妃奈。佳凜の姿もあった。



「朱花音おっはよー!」


「遅いじゃん」


「…ごめん…おはよう」


「何驚いた顔してるのよ変な朱花音。」


親友が私の目の前にいる。
それだけでも私は嬉しかった。



遙輝が助けてくれたから私はこの生活に戻って来れたんだね…。



今度会った時にちゃんと言おう。



助けてくれてありがとうって事。
私は今幸せだって事。




そして





あなたが好きだって事。




自分の右腕に目をやった……少しだけだけど赤いリングの跡が見えたような気がした。
< 32 / 33 >

この作品をシェア

pagetop