シトラス。
…翌日…
私は真相を確かめるべく、朝早くから昇降口付近を観察することにした。
ここの生徒ならここを絶対通るはず!!
そんな何の根拠もないことで始めた。
学校内はまだやっぱり静かだったけど、しばらく待っていると賑やかになってきた。
越後くん(?)らしき人が通る気配もなく、昇降口付近のベンチに座って、もう少しで満開になる桜を眺めた。
春の暖かい風が吹いて、花びらが舞う。
「華夏(はな)!おはよ!!」
元気な声が聞こえた。ひよりよりも女子って感じがする、高い声。
「やっ、谷地さんか…おはよ」
普段から挨拶とかだけはする。
…だけど、教室ではグループが違う。
言わば、『目立つ子』のグループの人。
まあ、そんなグループ分けは私は嫌いだから、あまり気にしてない。
「ちょっと!谷地さんかってひどいよ!」
もぉー、と白くて柔らかそうな頬を膨らませる。
同時に、長くて少し巻かれてる髪が揺れた。
こういうとこが私とは違うんだよね。
なんて言うか……女子を楽しんでる感じ。