青空の約束 ~先輩と私の初恋~




その日の夜、ジーッと睨むように見つめるその先には


「あ〜!!どうしよう…!持ってこないほうがよかったのかな…」


もちろんあの鍵。


「さっきからにらめっこしちゃって。持って来ちゃったんでしょ?もうしょうがないじゃない。それより冷めないうちに早く食べなさい」


夕食中の今、大好きなハンバーグが目の前にあるのにもかかわらず、鍵のことが気になりすぎて食べる気すら湧かない。


「落とした人が家に入れず困ってるかも…」


「家の鍵なら家族の人が開けてくれるわよ。もし学校のどこかの鍵なら今頃警備員さんが慌てて探してるところかしらね」


「ちょっ…!ママ…!」


ひっくり返った間抜けな声がリビングに響くと、驚かそうとしたママは笑いをこらえきれず腹を抱えて笑っている。


「いや、これは秘密の鍵かもしれないよ」


笑いが止まらないママと違って、なぜか真面目な顔で話し始めるパパ。



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