God of Beast
…斉天大聖が原始形態に覚醒し、ウラヌスと並んだ時。

2人はヴァネッサに聞こえないように、密かにやり取りを交わしていた。

『チャンスがあったら、ヴァネッサを足止めしてほしい。少しで構わない。俺に秘策がある』

ウラヌスは、ただ秘策と聞いただけだ。

それがどんな策なのか知らないし、ヴァネッサに勝てるのかどうかさえ分からない。

しかし。

「斉天大聖!俺にこんな無様な真似をさせるからには、何とかなるんだろうな!」

ウラヌスは斉天大聖のその策に乗った。

「見苦しいな…汚らわしいその手を放せ、猿」

ウラヌスの脇腹を蹴り上げるヴァネッサ。

その一撃だけで、ウラヌスの肋骨は折られた。

「…ああ、恩に着るぜウラヌス…ちっとばかし耐えてくれ…」

斉天大聖は立ち上がり。

「はぁあぁあぁぁあぁあぁあぁあっ!」

己の能力値を最大限まで引き上げる!

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