七瀬さんは天使なペテン師



七瀬のかわいさを隣で語っている、北斗は放っておいて俺はもう一度、新しいクラスを見渡した。


あれ…。



教室の一番奥の窓側の後ろの席にイヤホンをつけ本を読んでいる女の子に目がとまった。


女子の輪に加わらないで、凛と座っていて、透きとおるほど美しい白い肌と華奢な体。先端だけ少し内巻きにくるんっとなったな茶色いストレート長い髪。




あの子だ…。



俺がずっと会いたかった…。






俺は、その子に目を引きつけられて、離すことができなかった。

気づいた時には、足が進んでいていつの間にかその子の席の前まで来て




俺の心臓の音が自然と跳ねか上がるのを感じる。

彼女は、俺が目の前に立っても気がつかない。分厚い小説に集中しているらしい。

「立花…。」

呟いた俺に、

彼女はハッと顔を上げる。




















目と目があった瞬間、俺の中で鮮明に三年前の記憶が呼び起こされる。


そう、彼女と俺のあの頃の日々を…。


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