三つ葉のクローバー

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「さぁ、実(みのる)君。挨拶をしようね」








ふくよかな男性はそう言って、木製の扉を開けた。





持ち物は小さな青いリュック。






誰も信用しない。そんな目を小さいながらしている彼はボロボロの服を着て立っていた。





６歳の男の子はリュックをぎゅっと掴んで、黙って覗き込む２人を睨む。





「だーれー？」



「おい！新入りだろ？ちゃんと郁未(いくみ)様の後ろついてこいよな！」





同じぐらいの歳の２人が実の事を興味深々に見ていた。



つり目の遊佐(ゆさ)郁未が得意気に手を伸ばした。



その後ろで可愛らしく見ている藤野瑠華(ふじのるか)も手を伸ばす。