恋 ~余命1年ってなんですか?
終業間際、明日からここに来ないので
荷造りをする


……視線が


前と、横から



犯人は、康太と室長だけど
気づかないふりしておこう


「頼まれた仕事って?」

「え?」


「なんで武田オフィスなんだ?」

「はい?」


「まさか?
引き抜きじゃないよな?」


「原部長からの仕事ですよ!?
あちらの仕事を勉強させて貰うんです!」


それらしいことを言って、笑って誤魔化す



「それじゃあ しばらくの間、留守にします
お元気で~」

「簡単に帰すと思うか?」

「帰って仕事の続きしたいの!」

「課長!」

「課長!」

あーん タニちゃんと西田君まで…



「極秘任務なのよ…勘弁して!」



ごめんねポーズをする


「川谷…… 悩んでたのって
この仕事じゃないのか?
俺が相談乗らなかったから……」


「違います!この仕事とっても楽しいです」


キョロキョロと部長がいないことを確認



「原部長にしては、良い仕事なので!」




皆が、疑いの目で私を見る

原部長……

貴方の日頃の行いが悪いせいよ!





「本当だよ?」



「何かあって、もなくても
連絡くれないか?」



室長の声聞くと、揺らいじゃうよ



「すぐそこですよ?」


「でも、ここに来ないんだろ?」


「康太!ヘマしても助けてあげないからね」


「課長~帰ってくるんですよね?」


「……」


「課長!帰ってくるんですよね!?」


「うん」



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