缶コーヒーの人
しかし、そんな願いも虚しく、残念ながら電車は時間通りに到着してしまう。


「私ここなので……」

「うん、気をつけてね」


風見さんは、にっこり笑って送り出してくれた。
私は「また連絡します」と言ってから電車を降りた。


あ~!かっこいい!
なんであんなに格好いいの~!


枯れきっていた生活に、不意に与えられた潤い。
喜びを噛み締めながら、会社に向かった。


それからというもの、風見さんとは毎日LINEでやりとりをするようになった。
彼との画面上の会話は楽しくて、ついニヤニヤしてしまう。





--土曜日、遅番で夕方からだから、お昼ご飯でもどう?

--是非!

デートの誘いは突然だった。

風見さんは平日がお休みで、私は土日がお休み。
予定を合わせるのは難しい。

けれどそんな中、予定を合わせて、デートに誘ってくれた風見さんに感謝した。

しかもランチデートなんて、健全すぎる!

その真面目さに、ますます好感度が上がった。


土曜日はデート!

それを楽しみに一週間仕事を頑張った。

ばっちりのコンディションで、当日を迎える為に
スキンケアとか、食べるものにも気をつけた。


早く土曜日が来ればいいのに……

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