予言写真
「死ぬ死ぬ死ぬ! この女も、今、ここで死ぬ!」


理子はそう言うと愛子を指さした。


愛子は青い顔をしたまま動かない。


と、その瞬間。


使われていない焼却炉に赤い炎が上がったのだ。


あたしは驚いてハッと息を飲む。


灰すら残されていない焼却炉で火が出るなんてありえない。


が、目の前で確かに炎がゴウゴウと音を立てて燃え盛っているのだ。


その熱にあたしは数歩後ずさりをした。


「こんなこと、あるはずない……」


そう言うが、声に力は籠っていなかった。


あたしと渉がたじろいた瞬間、理子が愛子の手を掴んでいた。


あ!


と思う暇もなくその体は理子の方へ引き寄せられ、理子は愛子の体を抱きしめて自ら炎の中に飛び込んだのだ。


真っ赤な炎の中から理子の笑い声が響いてくる。
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