名前で呼べよ。〜幼なじみに恋をして〜【番外編】
おばさんに頼んで、そうちゃんにガトーショコラを渡してもらった後のこと。


放課後、そうちゃんと一緒に歩いて帰り、玄関を開けて、お母さんにただいまを言ったら。


「おかえり、みい。これ、奏汰くんからだって」

「えっ」


慌てて受け取る。


渡された紙は、角が揃わないままで厳重に折りたたまれたルーズリーフだった。


この大きさだと多分半分くらいに切っている。


裏返しても宛名はない。


「チョコのお礼だって」


お母さんの優しい声に。

その、内容に。


「っ、読んでくる……!」


部屋に駆け込んで、ベッドにばたりと倒れこむ。


どくどくどく、心臓がうるさい。


深呼吸をしながら、そうっと紙を広げた。
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