童話と私の思想−帰ってこない赤頭巾−




静かな室内には、オオカミのたてるじゅるっという音が響きます



がじゅっ



じゅるっ





オオカミがおばあちゃんの上半身の少しだけ残っていた部分を鋭い歯で食いちぎるたびに、内臓が飛び散ります。




ほら、また腸の破片が宙を舞います




ごちゅ







鈍い音をたてて扉にぶつかり、さらに内臓の中にあった汚物が飛び散りました。





赤頭巾はもうすぐそこに来ています。









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