【完】キミにぞっこん

「君と行きたい」

「なんか緊張するねー」



あたしが身震いしながらいえば



「俺は全然平気!楽しみしかない!」



隣の同期は能天気に話す。



「いいなー。早瀬は。なんかなんも考えてなさそうで」


「考えたって仕方ねーよ。はじまるぞ!」



あたしの背中を叩く。



あたし、澤上愛來。
今年から新社会人のまだ一応22さい。


隣は同期入社の早瀬。
下の名前は知らない。



今日は4月から働く会社の
入社式というやつ。



「愛來ちゃんは、受付だっけ?」


「うん。早瀬は営業だっけ?」


「おう。でも俺ら本社でよかったよな」


「たしかに」



うちの会社全国にあるから。
どこ配属になるかわかんなくてドキドキだった。

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