【完】キミにぞっこん
「如月ー。商談今日だよな?」


「はい。13時からいってきます」


「じゃあ、こいつも連れて行ってくれ」



朝紹介された新人を俺の前につれてくる。



「早瀬、如月の商談見れる機会なんてそうそうないんだから。叩き込んで来い」



本部長が〝早瀬〟と呼ばれたその青年の頭をガシガシ撫でる。



「如月さん、よろしくお願いします!」



俺に頭を下げる。



「よろしく。早瀬だったな。俺は如月。教えれることは教えるからさ」


「ありがとうございます」



早瀬がにこっと笑う。


自分が新人のとき。
俺はいまの本部長について学んでいったよなぁ。


と懐かしく思えてくる。



「作戦練りたいし、どっかでご飯食って行くぞ」



俺は早瀬の背中をポンっと叩く。



「はいっ!」



早瀬がカバンを持って俺のところにくる。



なんか犬みてぇ。
そう思った。



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