キミは甘のじゃく

「はい。お気遣いありがとうございます」

お義母さんがこちらの味方ならば私としても頼もしい限りである。

「そういえば……今日、甲斐性なしのアホ息子はどうした?」

「接待だって言って朝から出掛けて行きましたよ」

人脈を作るのも彼の仕事のひとつである。朝早くから郊外のゴルフ場に出掛けていった。

……キャバクラは論外だけどね。

「さくらちゃんのこと放っておいて、あの子ったら本当にしょうがない男ねえ」

「いいんです。私のことは別に……」

古賀くんには古賀電機の後を継ぐという重大な使命があるのだから。

そちらに集中してもらえる方が私としてはありがたい。

そんな私の態度を夫への遠慮と捉えたのか、お義母さんは威勢よくソファから立ち上がった。

「そうだわ!!さくらちゃんにいいもの見せてあげる!!」

お義母様は隣の部屋から古びたアルバムをいくつか持ってくると、テーブルの上に広げだした。


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